・阪急電鉄、能勢電鉄は磁気定期券を発売終了する。
・2025年3月31日までは発売している。
・2025年4月1日からはIC連絡定期券の発売範囲を拡大へ。
・定期券面の性別印字を廃止する。
阪急電鉄と能勢電鉄、磁気定期券を廃止へ
~より便利でエコな交通ICカードへの完全移行~
阪急電鉄と能勢電鉄は、2025年3月31日(月)をもって、長らく利用されてきた磁気定期券の販売を終了し、交通ICカードへの完全移行を発表しました。利用者にとっては、大きな変化となるこの決定。今回の廃止に伴う詳細と、今後の対応について解説します。
磁気定期券の歴史と役割
磁気定期券は、長年にわたって多くの通勤・通学利用者に愛されてきました。1963年に阪急も北千里駅で世界初の自動改札機を導入。スムーズな改札通過を実現し、定期券という形で通勤・通学の利便性を大幅に向上させた存在です。しかし、近年では交通ICカード「PiTaPa」や「ICOCA」などが普及し、非接触型での改札通過やチャージ機能の利便性が評価され、徐々に磁気定期券の需要は減少していました。
なぜ今、廃止なのか?
磁気定期券廃止の主な理由は、ICカードによる運用がエコの観点からも優れている点です。磁気定期券の磁気層に含まれている金属によってリサイクルが難しく、環境負荷がかかっていること。ICカードの普及に伴い、その役割を終えることが決定されました。※
※例外として、以下の場合は定期券発売所において磁気定期券での発売を継続。
・障がい者割引定期券、実習用通学定期券を購入される場合
・連続する区間で2枚以上の定期券をご利用の場合
(例えば、通勤定期券と通学定期券を併用される場合)
・磁気定期券と他の磁気乗車券(普通乗車券を除く)を併用される場合
具体的な移行スケジュール
2025年3月31日をもって磁気定期券の新規発行が終了し、同日までの購入分は最終利用期限まで引き続き使用可能です。その後は、ICカード定期券の利用が標準となり、磁気定期券を持つ利用者は、更新時にICカードへの切り替えを行う必要があります。
発売範囲の拡大
JR西日本、近鉄、京阪、南海の発売範囲の拡大へ。連絡駅が増えより便利です。
なお、能勢電鉄線からJR川西池田の連絡定期券は追加されていません。なんで?
IC定期券に使えるICカードは、「PiTaPa」「ICOCA」になります。
性別印字を廃止
ジェンダーの多様性により定期券や、こどもICOCAに性別の印字を廃止します。
利用者へのメリット
交通ICカードは、以下のようなメリットがあります。
- 非接触型でスムーズな改札通過:ICカードはリーダーにかざすだけで改札を通過でき、混雑時でもストレスなく移動が可能です。のりこし精算もワンタッチでスムーズ。
- 落としたときに再発行が可能:磁気定期券は落としても再発行できないが、IC定期券は再発行が可能です。
- 環境への配慮:磁気定期券は磁気層に含まれている金属によってリサイクルが難しい。一方、ICカードは長期的に使用できます。
最後に
通用期間は今まで通り1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月です。通勤、通学が対象になります。
阪急電鉄と能勢電鉄が行うこの移行は、今後のデジタル化や環境対応における時代の進化の1歩ですね。難しくなくスムーズな移行が可能なため、早めのICカード定期券への切り替えをおすすめします。引き続き、安心で快適な移動を提供するために、鉄道会社の最新情報に注目です。